ネカフェ難民

5月 28, 2018

恥ずかしながらネカフェ難民になった。
勤めていた会社から雇止めとなり、なかなか長期の仕事に就けない内に、貯金は次第に底をついていき、遂には家賃が払えなくなった。
実家からの援助も期待できない立場で、日雇いの仕事で貯金も溜まらない。
その結果、その日暮らしのネカフェ難民となったわけである。
今日も短期の倉庫業務を終えて、常駐のネカフェに帰ってくる。
「おかえりなさーい」
と、カウンターから明るく声をかけてくれるのは、アルバイトのA子さんだ。
彼女は、僕がネカフェ難民であることを知っている。
「私もネカフェ難民だったことがあって、まさかそのままネカフェに就職することになるとは思いませんでしたけど」
と、A子さんは笑う。
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だらだらと長期間い続けるネカフェ難民は、店にとっては迷惑なのだろうけど、僕たちと同じ経験をしている彼女がカウンターで笑顔を振りまいてくれるだけで、僕の気持ちはどんなに救われることか。
僕が再就職を目指して資格の勉強をしていると、彼女が声をかけてくれることがある。
僕の仕事のこととか再就職活動のことなど、嫌味がない程度にいちいち気にしてくれる。
僕にとって、いつしかA子さんはお姉さんのような立場になっていた。
早くネカフェ難民を脱出して、真っ当な仕事に就きたいと考えている僕だが、今は、ここへ帰ってくるとA子さんに会えるという楽しみがあった。
やがて、僕はハローワークを通じて、ようやく正社員の職を得ることができた。寮が完備されている仕事であり、僕はようやくネカフェ難民を卒業できる日がやって来たのだ。
ネカフェ難民最後の日。しかし、カウンターにA子さんはいなかった。
もう一人のアルバイトに聞くと、彼女は、一昨日に退職したと言う事だった。
「あなたのこと、くれぐれもよろしく、と僕に言ってましたよ」
話によれば、気楽なアルバイトで満足していたA子さんだが、ここを脱出しようと努力していた僕の存在が励みになったらしく、日中の正社員の仕事を勝ち取ったそうだ。
僕は、ネカフェ難民最後の日を満喫しつつ、いつかまた頑張った者同士、A子さんと出会えたらいいな、と強く思った。
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